風俗で働く女性のための「生活保護」申し込み方法

「お店が休みになり、収入がなくなってしまった・・・」
「手元に所持金がほとんどないのですが・・・」
「現金がなくなり、カードだけでなんとか生活をしています」
こうしたご相談が、日々全国から風テラスに寄せられております。
緊急小口資金や住居確保給付金などの制度はありますが、それらを全て利用しても、毎月の生活費が足りず、生活が苦しいまま・・・という人も多いと思います。
そんな中で、手元のお金がそろそろ無くなりそう、あるいは全く無くなってしまった・・・という方は、生活保護を検討してみてください。
<生活保護を受けることで得られるもの>
厚生労働省が定める基準で決められる最低生活費(生活するために最低限必要な費用)より、現在のあなたの世帯の収入が低ければ、その差額が生活保護費として支給されます。(収入がなければ、最低生活費と同額が支給されます)
●日常生活に必要な費用(食費・服代・光熱費等)
●アパート等の家賃(住宅扶助)
●義務教育を受けるために必要な学用品費(教育扶助)
●医療サービスの費用(医療扶助)・・・本人負担なしで医療を受けられます
●介護サービスの費用(介護扶助)
●出産費用(出産扶助)
・・・などなど。
つまり、生活保護を受けることで、最低限の衣・食・住を確保することができます。
<生活保護を受けるための要件は?>
「生活に困窮する者がその利用し得る資産,能力その他あらゆるものを,その最低限度の生活の維持のために活用」しても生活ができない人が対象(生活保護法4条)。
たとえば・・・
・働きたくても、仕事がない(出勤してもお茶ばかり)
・心身の調子が悪くて、仕事ができない(部屋からほとんど動けない)
・頼れる親族がいない(実家には帰れない)
・所持金も貯金もなくなりそう
という方は、この要件に当てはまります。
<生活保護を受けるためにはどうすればいい?>
ステップ1 通帳と印鑑を用意しましょう(なければなくても大丈夫です)。
⇒他にも保険証や賃貸借契約書を準備しておくとスムーズです。
ステップ2 準備ができたら、お住まいの市区町村の役所に行きましょう。
⇒出稼ぎ先のインターネットカフェやマンガ喫茶、ホテルや友人宅に身を寄せている方は、その住所地の市区町村で申請することができます。住民票はなくてもOKです。
⇒生活保護の申請には時間がかかるので、午前中、できれば朝一番に行かれることをお勧めします。
ステップ3 窓口では、生活保護を「申請」したい、とはっきり伝えましょう。
⇒生活保護の「相談」ではなく「申請」に来た、と伝えるのがポイントです。
<生活保護に関するよくある質問と回答>
・働いていても、大丈夫? ⇒ 大丈夫です。申請できます。
・風俗で働いているけど、大丈夫? ⇒ 大丈夫です。申請できます。
・年齢が若くても、大丈夫? ⇒ 大丈夫です。年齢制限はありません。
・住民票がなくても、大丈夫? ⇒ 大丈夫です。今の場所で申請できます。
・確定申告をしていなくても、大丈夫? ⇒ 大丈夫です。申請できます。
・年金を支払っていなくても、大丈夫? ⇒ 大丈夫です。申請できます。
・借金があっても、大丈夫? ⇒ 大丈夫です。申請できます。
・持ち家があっても、大丈夫?
⇒ 大丈夫です。高価な住宅でなければ、申請できます。
・車は手放さないとダメなの?
⇒ 仕事や通勤で使うなど、理由があれば大丈夫な場合があります。
・親にバレたくないのだけれど、大丈夫?
⇒ 暴力や虐待などの事情があれば、役所から親族(父母や成人した子等)に連絡すること(扶養照会)をしないよう、伝えることができます。
・以前に受給したことがあるんだけど、もう一度申請することはできるの?
⇒ 大丈夫です。何度でも申請できます。
生活保護は、生活に困った時のための「みんなのセーフティネット」です。
風俗で稼げない・働けない今、生活を支えてくれる大きな力になりますので、勇気を出して、ぜひ申請に行かれてみてください。
<「一人で行くのは不安・・・」という方へ>
「一人で窓口に行くのは不安」という場合は、お住まいの市区町村の「生活困窮者自立支援制度」の窓口に相談すると、相談支援員が申請に同行してくれる場合があります。
⇒「お住まいの市区町村名」+「生活困窮者」で検索してみてください。
弁護士のネットワークやNPOの中にも、同行支援を行っているところがあります。
*参考リンク
⇒東京23区、大阪、札幌、名古屋、京都、福岡、熊本のガイドが載っています。
⇒生活保護の内容を分かりやすく解説しています。申請の同行支援をしてくれる団体リストも掲載。
<参考マンガ>



